第7章 再会
「さ、今のこの状況分かってんの?」
口の端を吊り上げた玲王は、耳元で意味深な言葉を囁いた。
『え……?』
狭いベッドの上で2人きり。
ふと初めてキスをされた日の事が脳裏を過り、今更ながらこの状況に危機感を覚えた私は慌てて起き上がろうとした…
けれど、起き上がる前に玲王は私の肩を両腕で押さえつけた。
『〜〜〜ッ⁈』
「無防備過ぎ、警戒心なさ過ぎ、鈍感過ぎ。」
デジャヴ。
数分前と同じ体制に逆戻りしてしまった。
『わ、分かったから…!以後気をつけるから…一旦離れて?』
「何も分かってねぇし。
ここは欲望の塊みたいな連中がウヨウヨいんだよ。そんなんじゃお前、マジで食われるぞ?」
『く、食われる⁇』
物騒な物言いにギョッと目を見開くと、玲王がニヤリ、と笑った。