第7章 再会
『ーーーそれにね?玲王。』
「もーいい。これ以上聞きたくねぇ……。」
不貞腐れたような声に思わず口元が緩む。
『おじ様は玲王がここで結果を出せば、全面的に支援しても良いって言ったの。』
「・・・・・・親父が?」
顔を上げ目を瞬かせる玲王に、私は小さく首を縦に振った。
『うん。これは玲王には内緒にしてくれって言われたから……
うっかり口を滑らせたって事で聞き流してね?
おじ様は会社の後継者になるより、サッカーを続ける事の方が価値あるものだと証明出来るのであれば玲王の夢を応援するって。
そう言ったんだよ?』
「ーーーーマジか。」
驚きの表情から嬉しさへと表情がみるみる綻んでいく。
バラしてしまった事はおじ様には申し訳ないけれど、こんな嬉しそうな玲王の顔が見れたんだから後々怒られてもいいかな、と思う。
さっきまでの迫力はどこへやら頬が緩む玲王を見て、さっきの仕返しをしてやろうとオデコをピンッと指で弾いてやった。
「いって…⁈⁈」
『そーゆーワケだから頑張ってよね?生意気玲王。』
フンッと挑発的に笑って見せると、玲王はオデコを摩りながら、「上等…」と口に弧を描いた。