第6章 初仕事
数時間後〜〜
『つ、、疲れた〜…』
夕方近くになり、ようやく残すはあと一箇所だけとなった。
腰が痛い……(泣)
拭き掃除のし過ぎて痛む腰をさすりながら最後の掃除場所、モニタールームへと向かう。
ほんとに何もさせて貰えないんだなぁ…。
今日は試合のないチームYのメンバーがトレーニングルームに来ていたけど、私は遠目で見る事しか出来なかった。
谷中さんは選手達の前では表情は柔らかく、時折笑顔でアドバイスをしていた。
「あの子何でずっと掃除してんの?」
と1人の選手が谷中さんに聞いていたのを耳にしたけれど、彼女は
「さぁ?掃除のバイトみたいよ?」
と笑顔で返していた。
情け無いような、悲しいような気持ちでいっぱいだったけど、それでも歯を食いしばって床を拭き続けた。