第6章 初仕事
何で、、、
何であんな風に言われなければならないのだろう…。
何か気分を損ねるような事、してしまったのだろうか…。
何一つさせてもらえないうちから拒絶されてしまった。
谷中さんが私を受け入れてくれなければ、私の仕事は何も始まらない。
そもそも選手と関わる事すらさせてもらえないんじゃ……
『・・・・私、終わった……?』
悔しさと虚しさで鼻の奥にツンと痛みが走る。
目の前が真っ暗になりかけた時、部屋のスピーカーからアンリさんの声が聞こえてきた。
"間もなく第7試合が始まります。
チームWとチームZの選手はフィールドに集合して下さい。"
『ーーーあ。』
潔さんと、國神さんの試合……。
「明日お互い頑張ろうな!」
「の為にも明日、絶対勝つから。」
2人の言葉が脳裏を過ぎる。
『ーーーそうだ…私、約束した、、、』
私も皆んなのサポートが出来るよう、ここで頑張るって。
こんな所で挫けてる場合じゃ、ない…。
私は立ち上がり、目尻に溜まった涙を拭った。
下は向かない、前を向くって決めたんだ…‼︎
『よしっ‼︎まずはーーーーー掃除っ‼︎‼︎』
こうなったら徹底的にピカピカにしてやるっ‼︎
雑用しかさせてもらえないならその雑用を完璧にこなそう‼︎