第5章 迷子
『あっ、、あのっ!』
ちゃんと気持ちを言葉にして伝えたい、と思った。
「ん?どーした?」
『・・・・最悪な初日だと思いました…。
あのまま2人に会わなければ、ここに来た事、後悔して逃げ出していたかもしれません…。』
私の小さく消え入りそうな声を、2人はじっと黙って耳を傾けてくれている。
私はぎゅっと拳を握りしめ、そんな2人を真っ直ぐ見つめた。
『・・・だから、、その、、、、!
助けてくれてありがとうございました‼︎
明日から私も皆さんのサポートが出来るよう頑張って勉強します…!
だからお2人も試合、頑張って下さいっ‼︎』
「おう、サンキュ‼︎つーか早速敬語使ってるし(笑)」
潔さんに笑われ、ハッと口に手を当てる。
『つ、つい癖で…//』
ハハ、と照れ笑いをする私の前に國神さんが立った。
『ーーー?』
「明日、の為にもぜってー勝つから。」
そう話すと私の頭に手を乗せ、ポンポンと頭を優しく撫でた。
『〜〜〜〜っ///』
初めて異性からされる頭ポンポンに、顔が一気に熱くなる。
そ、、それは反則ですよーーー‼︎
今にも顔から湯気が出そうな程赤面した私を置いて、2人は「おやすみ〜」と言い残し戻って行ってしまった。
私の心臓、、、この先もつかな、、、、。
ドクンドクンと鳴る胸を押さえながら部屋へと入り、ベッドへ寝転んだ。