第5章 迷子
「ーーーおい、あれ誰だ?」
「マジか!女の子じゃね⁇」
男の人の声に身体が固まる。
「ねぇ君〜、どこ行くの〜?おーーい。」
「まさか夜這い?なら俺らんとこ来ない〜⁇」
怖くて振り向けない…
どうしよう、どうしよう、、、‼︎
逃げる⁇
・・・・いや、逃げるのはダメだ。
そもそも私はここで働いてるんだから普通に振り返って挨拶すれば良いだけ………
そう自分に言い聞かせ、恐る恐る振り返った。
『ひっ、、‼︎』
食堂の中にいると思っていたらいつの間にか男の人が2人、すぐ真後ろに立っていて、思わず悲鳴を上げてしまった。
「えーっ!可愛いじゃん♪君、名前は?」
「お?何か久々に女の子見たなー。もしかしてJK?」
大柄な男の人にぐいぐいと距離を縮められ、一歩、二歩、と後退りする。