第2章 秘密の場所
驚いた。
驚きと同時に何か複雑な気持ちが沸々と込み上げてくる。
は昔から人付き合いが上手くない。
口下手で不器用で、内向的。
そんな自分とは真逆の幼馴染は、何かあれば俺を頼ってきたし、心を許してるのは俺だけだ、と思ってた。
ーーーけど、今のは俺の知らないうちに、知らない所で凪と仲良くなり、凪の分のおにぎりまで作ってる…。
何だよ、、、
何だよ、コレ、、、
何か、、、、すっっげぇムカつく。
この感情が凪に対してなのかに対してなのか分からない。
初めて感じるこのドス黒い感情を上手くコントロール出来そうになくて、俺は立ち上がった。
『ーーーー玲王?』
「・・・凪、次の休み試合決まったぞ。それ伝えたかっただけだから。
じゃ俺、戻るわ。」
「んー。」
は何か言いたげな顔をしていたけど、気づかないフリをしてその場を去った。
階段を駆け下りながら、ギリッと奥歯を噛み締める。
「ーーークッソ、、」
今はサッカーの事だけ考えるんだ。
湧き上がる苛立ちも得体の知らない感情も、全部サッカーにぶち込む‼︎‼︎
そう自分に言い聞かせた。