第19章 看病してくれるのは…?
『〜〜ッ⁈⁈』
再び向かい合うような体勢になり、慌てて距離をとるべく凪の胸を押し返す。
『ほんと、、風邪移しちゃうからっ‼︎
凪も部屋戻って休んだ方が良いよ…?』
ね⁇と顔を覗き込むと、凪は眠そうにしながらも少しシュン…としたように口を尖らせた。
「・・・さっきは俺に抱きついてきて可愛かったのに。」
『・・・・・・え?』
「ぎゅって服掴んできて、ここんとこに顔スリスリしてきた。」
『ーーーー。』
嘘でしょ?と疑いの眼差しを向ける私に、凪は「ココ。」と自分の胸のあたりを指差した。
「甘える、可愛かった。」
『も、、もうっ分かったから〜〜っ‼︎』
寝ぼけていたとは言え、あまりの恥ずかしさに凪の口を手で塞いだ。
私ってば何て事してんのーーー⁉︎
焦る私とは裏腹に、凪は口を押さえられてるにも関わらず表情一つ変えずにじっと私を見つめてる。
そして、
「ーーーー、ーーー?」
手の下でもごもごと何かを喋った。
『・・・あ、ごめんね、、何て?』
手を離すと、
「キスもした。てかもっかいしたいんだけど、良い?」
『・・・・・。』
唖然とし、言葉を失っているのを肯定と思ったのか、私の頬を大きな手が包んだ。
「じゃ、遠慮なく。」
一気に顔が近づき、慌てた私は手の平を凪の唇に当てた。
『キ、キスッ、、なんてダメに決まってるっ‼︎』
真っ赤な顔で抵抗すると、凪は首を傾けた。
「・・・何で?もうしちゃったんだし、1回も2回も変わんないじゃん。」
『〜〜〜ッ、、そ、そう言う問題じゃ、、』
「じゃあどういう問題?教えて?」
首を少し傾け、子犬のような瞳で見つめてくるのはわざとだろうか。
そんな目で見つめられたら何でも許してしまいそうになるけれどーーーー
今は流されてはいけない。