第2章 秘密の場所
「ふーーーん。玲王の幼馴染ね。」
大して関心が無いのか彼は腕を伸ばし、大きなあくびを漏らした。
『はい…なので決して怪しい者ではございません…』
昨日の一件でストーカーだと勘違いされた私は、正座をし、身の潔白を説明した。
「幼馴染なのは分かったけどさ、何で逃げたの?」
『それは、、、前の日にちょっと喧嘩……とゆうか言い合いをしまして…顔合わせるのが気まずかったから…』
「へ〜。玲王って女子には愛想良く振る舞ってるみたいだけど、喧嘩なんてするんだ、意外。」
『あ、いえ、、、玲王は私の事、女の子として見てないですから…。
姉と弟、、ちがうか…兄妹みたいな感覚なんじゃないですかね…』
「・・・ふーーん。ま、何でも良いけど。」
そう言うと"なぎ"はまたごろんと仰向けに寝転がり目を閉じた。
ーーーえ?寝るの??このタイミングで⁇
よっぽど眠いのか、それともマイペースなのか……。
えっとーー、私はどうしたら……?
ぱちぱちと目を瞬かせる。
再び静かになった屋上に柔らかい風が吹き、
"なぎ"のふわふわとした色素の薄い髪が揺れている。
てゆうかこの人、近くで見ると整った顔してるんだなぁ。
色白いし、私より肌綺麗…。
寝顔を見ながらそんな事を考えていると、
グゥ〜〜〜〜
『え、、、?』
今のお腹の音、だよね、、、
私じゃないはず…。
もしや、と思い"なぎ"に視線を向けると、
「・・・・お腹空いた。」
彼は薄く目を開き呟いた。