第2章 秘密の場所
と、、とにかくこの場から去らなくては…
くるりと方向転換し、扉へと戻ろうとした時、ビューーッと強い風が吹き抜けた。
『キャ、、、』
風でスカートが思いっきり捲れ上がり、慌てて押さえようとしたせいで手に持っていた参考書を落としてしまった。
そして最悪な事に本は"なぎ"の足に落ち、鈍い音を立てた。
「痛ーーー…」『っ‼︎‼︎』
慌ててしゃがみ込み、彼の足に腕を伸ばす。
『ごっ、、、ごめんなさいっ‼︎足っ、大丈夫ですか⁈』
かなり分厚い本だし、相当痛い筈…‼︎
角が当たったりしてたら大怪我だってあり得る。
『足っ、曲げれますか⁈しびれたりとか動かないとかありませんかっ⁈』
「・・・・全然だいじょーぶだけど、、、アンタ、、」
焦る私とは裏腹に、のんびりした声。
『ーーえ?』
眠そうな目と視線が重なり一瞬時が止まる。
あ、やば。。。
時すでに遅し。
「あーー、やっぱり。昨日のストーカーさんじゃん。」
『・・・・え、、ストーカー?』