第17章 ゴッドハンド その②
『すいません…。部屋はさすがに教えられません。
もし気になる箇所がなければカウンセリングは終わりにしましょうか?』
「え〜もう終わり?もっと話したかったなー。」
「乙夜、諦め?ちゃんのガードは固そうや。」
「いーじゃん、そういう方がアガる。」
「ハッ、ホンマあほやな。」
ひとまず乙夜さんのカウンセリングを終え、次は烏さん、と思ったところでーーー
入り口の扉が開いた。
「いる〜?あ、いたいた。」
『ーー千切さん⁇』
「わり、邪魔した?」
千切さんはチラッと2人に視線を向ける。
『いえ、カウンセリングしてただけなので。
どうかしました?』
「いや、風呂上がりにマッサージしようとしたらクリームが無くてさ。
が使ってるの借りようと思って部屋行ってみたらいないからここかな、と思って。」
『・・・・。』
「え、今部屋って言った、、、?」
「言うたな。ハッキリ聞こえたで?(笑)」
眉を寄せる乙夜さんと笑いを堪える烏さん。
気まずい空気に口元を引き攣らせる私の前には「何、どうかした?」と首を傾ける千切さん。
あー……何と言うタイミング……。
私の背後から不穏なオーラが放たれている…気がする。。。
何でもないです、と笑みを貼り付けてクリームを千切さんに手渡した。