第16章 寝不足なのは誰のせい…?
『・・・そう言えば……2ndステージで何で玲王と組まなかったの?』
普段と変わらない声で聞いたつもりだったけど、若干上擦ってしまった。
そんな私とは裏腹に凪の返事は至ってシンプルなもので……
「潔についた方が上手くなれると思ったから。」
『・・・・・そ、、そっか。』
私がとやかく言う事じゃないのは分かってる。
分かってるけど、、、。
もともと言葉が足らない凪の言葉はストレートに刺さるものがある。。。
ゔぅ、、何か胸が痛い。。。
無意識に肩を掴んでいた手に力が入る。
すると、
「・・・俺なりに考えたんだ。
どうしたらもっと上手くなれるのか。」
『ーーー上手く、なれるか……?』
「うん。チームZとの試合で潔とやり合って負けた時すげー悔しくて、このままじゃダメだって思った。」
『・・・・だから潔さんと組んだの?』
「うん。俺、玲王としかサッカーして来なかったから。
あの試合で1番凄かったのは潔だし。」
『そっか、、、』
ーーーそう言う事だったんだ…。
凪の真意を知れて気持ちが晴れていく。
そうだよね、凪と玲王の関係はそんな簡単に崩れたりする筈がない。
凪はかなりマイペースだけどサッカーと向き合って自分なりの道を進んでるんだ。