第15章 自覚する想い
こうしてずっとからかっていたいけど、もう戻らないとな。
まだ手のひらに残る温かい感触をぎゅっと握りしめる。
「ーーーじゃ、そろそろ部屋戻るわ。
も早く休めよ?」
『あ、はい…。送って頂いてありがとうございます。
それと話し…、聞いてくれてありがとうございました。』
「ん?あぁ。またいつでも話、聞くから。
より先に俺がここを出るとか有り得ないし?」
自信たっぷりに笑ってみせると、も『そうですよね!』と口元を綻ばせた。
がここにいれるのは長くともあと半月……
半月なんてあっという間だ。
出来る事なら俺がストライカーとして選ばれるまで側で見ていて欲しかったけどーーー
とにかく今は目の前のステージをクリアしていくしかない。
もう止まらないと決めたんだ
俺は走る
この足が壊れるまで この熱が尽きるまで