第15章 自覚する想い
「・・・・・。」
『・・・・・。』
口を開けばつまらない事を口走りそうでただ黙って歩き続ける。
そんな俺の空気を察しているのか、も黙ってついて来ていた。
・・・さっきまで笑い合ってたのが嘘みたいだな。
階段を上がりの部屋があるフロアへと到着すると、人気がないせいか俺ら2人の足音がやけに響きーーーー
『・・っ、はぁ、はぁっ、、』
「・・・?」
後ろから聞こえてきた荒い呼吸にハッと我に返った。
咄嗟に振り向くと、は息を切らしながら俺のペースに遅れまいと必死で後をついて来ていた。
「わりーっ、ペース早かったよな。」
『い、いえっ、、はぁ、はぁ、、
さすが千切さんですっ、階段登るの、、
早いですねっ、、、ホント、自分の体力の無さに情け無くなります…。』
ははは、と眉を八の字に下げて笑う彼女を見た瞬間、自分自身への苛つきがMAXに達した。