第15章 自覚する想い
「・・・俺ってドライな方だと思ってたのにな。」
ハッ、と口の端を上げ自分を嘲笑う。
首を突っ込む気はないとかほざいてたの、誰だよ。
自身にツッコミを入れたところで扉が開いた。
『すいませんっ、お待たせしました…。』
の顔が僅かに赤らんでるように見え、心の底に沈めた気持ちが燻る。
「ん。・・・行くよ。」
自分でもちょっと驚くぐらいの冷たい声。
けど今更言い直すのは変だしを背に感じながらスタスタと前を歩く。
あの2人をわざと置いて部屋を出たのは自分だろ。
ーーーなのに何イラついてんだよ。
燻っていた気持ちが次第にイラつきへと変わり黒い感情が湧き上がる。
・・・これは所謂"嫉妬"ってやつだ。
まさか自分にこんな感情が芽生えるなんて思いもしなかった。
くそっ、、
悶々とした気持ちを誤魔化すかのように歩くペースを早めた。