第15章 自覚する想い
「フッ、も大概心配症だな。
こっちは大丈夫だからも仕事頑張れよ」
國神さんは立ち上がると腕を伸ばし私の頭を撫でた。
『ーーーはい。』
大きな手から伝わる温もりと優しい言葉に、胸がじん…と温かくなる。
出会った時から私はこの温かい手に何度も励まされて来た。
伏せていた目線を上げると、國神さんと一瞬視線が絡むもすぐにそれは逸らされてしまい、
「・・・・外でわがままお嬢が痺れ切らして待ってるぞ?」
『あ、、そうですね…。
じゃあ戻ります……おやすみなさい。』
「あぁ、お疲れ。」
声も表情も普段と変わらず優しいのに……
これ以上踏み込むなと、壁を作られた気がした。