第15章 自覚する想い
「ハァ〜…ったく。ホント呆れるぐらい真っ直ぐで一途なやつだよお前は。
俺はお前だから背中を押そうと思ったんだぞ?」
「ハハッ、わりーな。」
さっきまでのピリついた空気はどこへやら、2人の表情や声はいつも通りの柔らかいものに変わっていた。
とりあえず喧嘩にならなくて良かった…と肩を撫で下ろすと同時、ふとある疑問が頭に浮かぶ。
2人が話してたのって、、、
話の流れ的に私の事だったり、する……?
・・・だとしたら國神さんと千切さんが私を巡ってバチバチしていた事になる…。
『・・・・。』
いやいやいやいや、それはない!ないない‼︎
頭の中で2人が私を取り合う姿を想像してみるも、私のような地味な子が吊り合う筈もなく慌てて妄想を掻き消した。