第15章 自覚する想い
「もエゴイストっぽくなってきたじゃん。」
『・・・・・?』
予想外の言葉に思わず顔を上げると、千切さんはいつもと変わらない表情で私を見つめていた。
その目は相変わらず綺麗で、非難も軽蔑の色も滲んでいなくて、、、、
ーーーー少しだけホッとした。
「そんな程度でが冷たい人間なら、ここで他人を蹴落として残ってる俺らは血の通ってない冷血人間ってとこ?」
『そ、そんなっ、、』
ふるふると首を横に振ると、千切さんは「冗談。」と口元を緩めた。
「てゆうか俺は全然薄情だとは思わないけど。
むしろのそーゆう人間臭いとこ見れて親近感湧いたし。」
『・・・・。』
「自身、まだここで終わりたくないんだろ?
だったら頭ん中でごちゃごちゃ考えてないで全部ぶち撒ければいいじゃん。」
コツンと軽く頭を叩かれ、赤みがかった瞳を見つめ返した。
『ぶち撒ける、、、?』
「そもそも玲王が脱落しなけりゃいい話なんだから喝入れてやればいーんだよ。
お前と心中は御免だ、だから死んでも勝ち残れって。」
片眉を上げ強気なセリフを話す千切さんを見ていたら、何だか気持ちが緩み肩の力が抜けていく感じがした。