第14章 ☆shortエンディング
『むしろ優等生で人気者のパーフェクト御曹司より、色々な表情を見せてくれる今の方がよっぽど魅力的だと私は思うけどな。』
頭一つ分私より背の高い玲王をじっと見つめると、
「何か…お前に言われるとすげー照れるんだけど…。」
『フッ、そうやって照れる姿も新鮮で良いね♡』
思わず笑いを溢すと、目元を赤く染めた玲王に頬をぎゅっと抓られた。
『いっ、いひゃいっ‼︎(いたいっ)』
「ハハッ、これでお揃いだな(笑)」
『あーー、アハハ…。』
べっと舌を出して挑発的な笑みを浮かべる玲王の右頬は、さっきのビンタのせいで赤くなっていた。
綺麗な顔に申し訳ない事をしてしまったな…と反省すると同時、玲王の目に僅かに光が戻っている事に気付いた。
正直、想いが通じ合って凄く嬉しいし出来る事ならこうして一緒にいたいけど、、、
『ーーーまだ夢、諦めないでよ…。』
強く握った拳でトンッと玲王の胸を叩いた。
「・・・・。」
私に出来る事は背中を押してあげる事しか出来ない。
息を吹き返した彼を送りだすのが私の役目だから……。
私はそっと胸を押し返し自ら身体を離した。