第14章 ☆shortエンディング
『玲王の実力はまだこんなもんじゃないでしょ?
小さい頃から一緒だった私だから分かる…。
凪がいなくても、玲王自身の武器で勝ち上がっていけるって。
それでおじ様にもちゃんと認めてもらわなきゃ。』
ね?と笑顔を作って見せると、玲王は目を見開いた。
そしてその表情は柔らかいものへと変わり、私の両頬が大きな手に包み込まれた。
「・・・・お前はほんっと、、俺を焚き付けるのが上手いな。」
おでことおでこがピタリとくっつけられ至近距離でお互いの視線が交わる。
艶っぽい表情を浮かべる玲王から目が離せないでいると、
"ーーーーお前ら、いつまで俺に安っぽい恋愛ごっこを見せるつもりだ?"
スピーカーから聴こえてきた絵心さんの声に私と玲王はハッと顔を見合わせた。
"、これ以上仕事を投げ出す様なら今すぐロックオフだ。
まぁそこの腑抜けヅラを連れて消えてもらっても俺は一向に構わないが?"
『いっ、今すぐ戻ります〜〜‼︎‼︎』
慌てて玲王と距離を取りスピーカーに向かってぺこっと頭を下げる。
するとーーー、
"さーん、そんなに慌てなくて大丈夫よー?
モニタールームを飛び出して行った時、私はすぐに連れ戻そうとしたんだけど、絵心さんが好きにさせろって言ったんだから。
あっ、、ちょっ絵心さん⁈マイク切らなーー"
ブツン
アンリさんの声は途中で途切れてしまい唖然としていると、
玲王は気合いを入れるように自身の頬をパチンと叩いた。
「の夢も預かったんだからこんなトコで終わらねーよ。
だからお前は黙って上から見とけ。」
その表情はすっかりいつもの強気な玲王そのものでーーーー
私は笑顔で頷いた。
『ーーーーうん!』
私達はそれぞれ別の扉へと足を進める。
玲王はきっともう大丈夫。
この先、例え挫けそうになっても私が何度だって背中を押す。
あなたが夢を叶えるその日までーーーー
ずっとそばに……。
end…