第11章 ライバル=相棒
そうだろうね。
玲王の中ではトクベツで大事な存在。
そんな事、分かってた筈なのに胸がチクッと痛んだ。
「ーーーー……。」
先を歩く玲王に並ぶ為、タタッと足を早める。
「ーーーん?」
俺が隣に並ぶと、さっきまでの嫌悪感は影を潜めていた。
「俺、に気持ち伝えた。
好きだって。」
「はぁ〜〜〜〜⁈⁈俺がいない間何してんだよ⁈」
「何か言いたくなっちゃったんだよね。
え?何か問題ある?」
玲王はぐしゃぐしゃと前髪をかき混ぜると大きなため息を吐いた。
「いや、別に問題はねーけど……。
はぁ〜……マジかぁ。」
「うん。だからこれからは俺、遠慮しないから。」
「・・・・凪、お前変わったな。」
「え?そう?」
「今日の試合の時もそうだったけど、自分の意思で動くようになった。」
今日の試合、、、?
あー、チームZとの試合か。
確かにあの試合の後半、俺は初めて自分の頭で考えプレイした。
あんなにサッカーで熱くなるなんて思ってもみなかった。
あの試合で味わった敗北感は今でも忘れられない。
だからもっと強くなる為、俺は変わっていかなきゃいけないんだって痛感したんだ。
今のままじゃダメなんだって。
そんな事を考えていると、玲王が横からジトッとした目で俺の顔を覗いてきた。