第4章 君と未来永劫
汗だくになりながら、獣みたいに求め合った後、二人でお風呂に入って、リビングでまったり映画を見る。
肩に頭を置いて眠った獅音の頭に、自らの頭を置いて目を閉じた。
夜、帰って来たおばさんに起こされた私達は、一緒にご飯を食べて、付き合う報告をするとおばさんに「まだ付き合ってなかったの?」と言われ、情けないと獅音が小突かれていた。
隣なのに、獅音は私を家の前まで見送ってくれる。
「ありがとう。じゃぁ、また明日ね」
私が言うと、獅音が触れるだけのキスをして、額がくっついた。
「……離したくねぇ……」
「ふふ、またそんな可愛い事言って。私もだよ」
言って、またキスをする。
今度は少し深く。
なかなか離れられなくて、モタモタしていると、たまたまゴミ捨てに母が出て来た為、仕方なく各々の家に戻る事になった。
早くちゃんと大人になりたいと、強く思ったのは初めてだった。
翌日、少し外が肌寒く感じ始めて、私は外に出て身震いする。
少しして、隣の玄関の開く音がする。
「おはよ、獅音」
「はよ、」
少し頬を赤くして優しく笑う獅音に、少し小走りに寄って行く。
屈んで顔が近づくのを、目を閉じて受け入れる。
触れた唇が温かくて、気持ちまで温かくなる気がした。
指を絡めて、手を繋いで通学路を歩く。
「寒くなってきたねー。今年の冬は雪降るかなぁ」
「さぁなー。あんま寒くなるのは困るな」
「獅音、寒いの苦手だもんね」
他愛ない話をしていると、あっという間に学校へ着いてしまう。
「、斑目君、おはよ」
「二人共おはー」
友達二人が校門前で待っていて、私達を見つけて笑い掛ける。
四人で校庭を歩いていると、前を歩く特別背の高い三つ編みの彼の姿が。
「みんな、ちょっとごめん」
私は走って蘭の腕の服を掴む。
「お、じゃん。おはよー」
「さん、はよっス」
隣にいた竜胆君にも挨拶して、私は蘭を見上げた。
「この間は、ありがとう。獅音と付き合う事になったよ。蘭のお陰なのが大きいから、お礼、言っときたくて」
「おー、よかったじゃん。俺は何もしてねぇーよ」
頭をくしゃりと撫でられ、蘭が笑って手をヒラヒラと振って去る。