第3章 一年後 始まり
あれから一年
大地は主将になり菅原さんが副主将になった
私も2年生になり随分マネージャー業務にも慣れてきた
憧れの綺麗な潔子先輩と毎日一緒に頑張っている
そして今日は新入生がバレー部にやってくる日
楽しみで足取りも軽くなる
体育館に向かっていると同じく体育館へ向かう大地と菅原さん、龍をみつけたので駆け寄っていく
『大地〜!スガさーん!龍!今日から新入生くるね!ワクワクするね〜!』
「おう!花澄か!ワクワク‥そうだな!」
「花澄ちゃ〜ん!一緒に行こっか〜!」
「花澄!!新入生にナメられんなよ〜笑」
それぞれが声を掛けてくれて一緒に体育館へと向かう
龍がポケットに手をつっこみながらすごい形相で体育館に入っていくのでジャージの裾をひっぱる
『龍!そんなに威嚇したらダメだよ!一年生怖がっちゃうから!』
「そうだぞ〜またお前誰かれ構わず威嚇すんのやめろよ?」
「花澄も大地さんまで!そんな事しませんよ俺!」
「おース」と言いながら大地と体育館に足を踏み入れる
「影山だな?」と背の高い黒髪の男の子に声をかける
影山くんはわたしも昔、大地達と一緒に試合を見に行ったから見たことがある
素人目にもとっても上手な事はわかったけれどもなんだかチームとうまくいってないのかな?とピリピリしていた事は覚えている
それにしても一年生なのに背高いなぁ〜と大地やスガさんや龍のうしろからチラチラと覗き見る
でも、みんなの背中もおっきいなぁ〜とそんな事を考えていたら隣からオレンジの髪をした男の子が何か喋っているのが聞こえてきた
「あっあの!!ちわす」
大きな声で挨拶をするその子の顔を見てビックリした
この子も見たことある!影山くんと試合してた
とっても早かった子だ!
すると龍達もびっくりした顔で日向くんをみて指さして大声をあげていた
まさか!あの影山くんと日向くんがうちのチームにくるなんて!
なんだかすごい事になりそうな気がする
そんな事を考えていると段々と騒がしくなってくる
「勝負しろよ おれと!」
日向くんが影山くんに言い放つ
チラリと横をみると大地がイライラしている
これは止めなければとアワアワしていると2人はどんどんヒートアップしていく