第6章 初めての恋 嫉妬
月島side
昨日は及川さんの事や帰りのバスでみた光景が色々気になっている
そしてその張本人をみつけて近寄っていく
「なおさんお疲れ様です」
『月島くん!お疲れ様〜!あれ?今日は山口君はまだかな??』
僕を見つけるとニコッと笑って挨拶してくれる
『そっかー!今日も頑張ろうね!』
花澄さんがうーんと伸びをした途端
『ひゃっ!』
と声が聞こえて驚いてそちらを見ると口元と胸元をおさえている姿をみて何かあったのかと心配になる
「大丈夫ですか?」と問いかけるも
顔を赤くして
『ちょっと忘れ物したみたい!』
と言って近くの倉庫へ駆け込んでしまう
え‥大丈夫?伸ばした時に怪我でもしたのか?
少し待っても倉庫から出て来ないし物音もしない
心配になって倉庫へ入って辺りを見渡す
「花澄さん?どうしたんですか?」
『なっなんでもないの!大丈夫だから!気にしないで!』
跳び箱の方から声がするので近付いて行って話しかける
「さっき顔真っ赤でしたよね?大丈夫じゃないデショ?」
跳び箱の影からひょいっと顔を出すとまさかの姿に脳が一時停止する
「っ?!」
は?!服着てない?
慌てて開いたままの扉を閉めにいく
暗がりでもわかる真っ白な肌にくびれた腰
綺麗な背中があらわになっている
こんな格好、他の奴らに見られたらどうするつもりだったんだ?無防備にも程がある
「そんな格好で何してるんですかっ?!倉庫の扉も開けっ放しだし!」
自分では珍しく熱くなってしまっているが止められない
『ご‥ごめんなさい‥焦ってて扉閉めるの忘れてたみたい‥』
しゅんとしながら答える花澄さん
「それで、どうしたんですか?」
『実は‥ブラのホックが取れちゃって‥その‥良かったらつけてもらえないかな?!』
そんな事ある?!
いくら苦手だからって、こんなところで服まで脱いで、この人は本当に‥こっちの気も知りもしないで
本当に僕で良かったと心の底から思う
好きな人のこんな姿、絶対他の奴らに見せたくない
気付けばため息をついてしまっていたから花澄さんが誤解して謝ってくる
『こんな事男の子に頼む事じゃないよね‥月島君も嫌だよね‥ごめんね?』
そうだけど、そうじゃない