第6章 初めての恋 嫉妬
「中で何してたんですか?」
影山君が怪しむように私と月島君を交互に見る
何をしてたって‥説明が難しいなと考え込んでいると月島君が先に口を開く
「王様には関係ないデショ?何をしてたって想像にお任せしますよ?」
そう言いながら意地悪な笑みを浮かべて歩き出す
なんだかそれだと誤解されそうだけど大丈夫かな?!
そのまま行ってしまいそうなので慌ててお礼を言う
『つ、月島君!ありがとうね!』
ひらひらと後ろ手に手を振って行ってしまった
影山君が何か考え込んでいる
『ごめんね!倉庫に何か用だったかな?いるものあったらとってこようか?』
「いえ‥花澄さんが駆け込んでいくのがみえて、その後月島が入った後に扉が閉まって中々2人が出て来ないから何してるのかなって心配になって来ました」
心配してきてくれたんだ
やっぱり影山君は優しいな‥
なんだか申し訳なくなり本当のことを伝える
『あのね‥実は恥ずかしいんだけど‥ぶ‥ブラのホックがいきなり外れちゃって‥倉庫の中でつけようと思って頑張ってたんだけど中々つけられなくって。困ってたら月島君が来てくれてつけてくれただけなの‥心配かけてごめんね?』
思ってたことと違ったのか急に影山君の顔がボッと赤くなる
「あいつにみられませんでした?」
『そ‥そうだね‥前は手で押さえてたし』
「なら良かったですけど‥いや、良くないです!次からそんな事あった時は俺に言ってください!」
他の誰にも見られたくないんでと付け加える
それだけ伝えると影山君は行ってしまった
影山君に言えば良かったのか‥?月島君と何が違うんだろう?
頭を傾げる
「なーにしてんの?」
『わっ!ビックリした!』
菅原さんに顔を覗き込まれる
「花澄ちゃん、顔真っ赤だよ?何かあった?」
『だ、、だいじょうぶです!今日も一日頑張りましょう!』
誤魔化すように大声で答えてその場から駆け出す
「月島と何してたんだよ‥」
菅原さんが小さく呟く声は私には聞こえない
これ以上話すのも恥ずかしいし、とにかく今後は気をつけよう!
とりあえず自分で上手につけられるようにならなきゃ、、
「おっ?やる気満々だな?」
大地がやってきて2人で話しながらコートへ向かう