第6章 初めての恋 嫉妬
翌日
今日も練習がんばろ〜!
準備も終わりそろそろみんなが集まってくる頃
「花澄さんお疲れ様です。」
『月島くん!お疲れ様〜!あれ?今日は山口君はまだかな?』
「ちょっと忘れ物したみたいですね」
『そっかー!今日も頑張ろうね!』
うーんと伸びをした時だった
パチン!と音がしたと同時に胸元が解放される
『ひゃっ!』
変な声が出てしまい慌てて口元と胸元をおさえる
「大丈夫ですか?」怪訝そうな表情の月島君
ブラのホックが外れてしまったみたい
とっても不器用な私はホックをつけるのがとっても苦手でいつもお風呂上がりに悪戦苦闘しながらつけている
トイレまで行くのも遠いし
倉庫でつけるしかないな‥
『ちょっと忘れ物したみたい!』
とそれだけ伝えてすぐそばの体育館倉庫に駆け込む
良かった!
誰もいない!
準備は終わってるしきっと誰も入ってこない
体操服に手を入れてなんとかホックをとめようとするがやっぱりなかなかはまらない
服が邪魔なのか‥見えないようにしゃがんで跳び箱のかげに隠れて体操服とキャミソールを脱ぎ捨てる
これならっ‥
焦りながらも頑張っていると突然入り口から声がする
「花澄さん?どうしたんですか?」
『なっなんでもないの!大丈夫だから!気にしないで!』
「さっき顔真っ赤でしたよね?大丈夫じゃないデショ?」
どんどんと足音が近づいてきて
ついにひょこっと跳び箱の影から月島君が顔を出す
「っ?!」
そのまま足音が遠ざかっていく
あれ?セーフだったかな?
ガラガラと倉庫の扉を閉める音がしてさっきより勢いのある足音が近付いてくる
「そんな格好で何してるんですかっ?!倉庫の扉も開けっ放しだし!」
珍しく月島君が大きな声で話しかけてくる
『ご‥ごめんなさい‥焦ってて扉閉めるの忘れてたみたい‥』
「それで、どうしたんですか?」
言い訳する事もできないし正直に話すことにする
『実は‥ブラのホックが取れちゃって‥その‥良かったらつけてもらえないかな?!』
私苦手で‥とごにょごにょと話していると盛大にハァーっと溜め息をはきながら月島君が近付いてくるのがわかる
『こんな事男の子に頼む事じゃないよね‥月島君も嫌だよね‥ごめんね?』