第6章 初めての恋 嫉妬
『付き合ってないよ?デートはね‥話すと長くなるんだけど、私前部活お休みした日あったでしょ?あの日実は体調崩しちゃって!』
「それで、及川さんがどうつながるんですか??」
影山君もずいっとこっちに顔を近付けるからなんだかドキドキしてしまう
『私の両親海外にいるからいつも看病はお兄ちゃんがしてくれるんだけどその日はお仕事で遅くなるってお兄ちゃんのお友達に看病を頼んでくれたみたいなんだけど‥そのお友達が来れなくって代わりにお友達の弟さんの及川さんが看病にきてくれたの』
「!?じゃあ‥白石先輩の部屋に2人きりだったって事ですよね??」
少し驚いた顔をした後眉毛を顰めて聞いてくるのでなんだか悪い事をしてしまった気分になる
『そう‥だね‥及川さんと私だけだったよ?』
はぁ‥と影山君が溜息をつく
「それで、及川さんに何かされたりしませんでした?」
『な‥何かって?ご飯たべさせてもらったりしただけだよ?』
影山君は何を聞きたいんだろう?
「じゃあ‥デートっていうのは?カバンに及川さんとお揃いのキーホルダーつけてますよね?」
チラッと私のカバンをみて私の目をじっと見る
『デートっていうのは、その時看病してもらったお礼は何がいいか聞いたらデートがいいって及川さんが言ったから、その‥2人でお出掛けしてカフェに行っただけなの!キーホルダーもその時にプレゼントしてくれて‥』
「ふーん‥じゃあ白石先輩は俺がお願いしたらデートしてくれるんですか?」
鼻先がくっついてしまいそうなくらい影山君の顔が近くなる
恥ずかしくて顔が熱くなってくる
『デート?お出掛けのことかな?影山君が良かったら私は全然いいよ?』
「約束ですよ?とりあえず連絡先教えてもらってもいいですか??あと、、俺も花澄さんって呼んでいいですか?」
影山君はお出掛け好きなのかな?
まさか影山君から誘われるとは思ってなかったけど
『うん!約束ね?名前も影山君の好きに呼んでいいよ!』
携帯を差し出して連絡先を教える
連絡先を交換するとやっとふわっと柔らかい顔になる
良かった
ホッとするとなんだか急にとっても眠くなってくる
隣に感じる影山君の温もり
あったかくて身を擦り寄せる
気付いたら私は夢の中だった