第5章 vs大王様
試合が終わって片付けをして烏野のみんなの元へと戻る
『みんな!すごかったね!勝ったね!』
嬉しくて駆け寄ると菅原さんに肩を抱かれる
「なーなー!なんかめっちゃ声掛けられてなかった?!口説かれたりした?!大丈夫?!最後コートの端で何話してたの?!」
『くどかれる?大丈夫でしたよ〜!みんなとってもいい人達でした!最後は‥何か諦めない!って言われました!』
「何を諦めないんだよ?!不安!絶対大丈夫じゃないじゃん〜」
「なにっ?!花澄手出されたのか?!どいつだ?!」
龍が青城の方へ向かって行こうとするので慌てて止めに入る
『大丈夫だよ!手出されてないよ?そんな暴力する人いないよっ?!』
「はいはいー!お前ら何してる?集合!」
大地がやってきてみんなで先生の方へ集まる
先生からの話を聞いてみんなでバスへ向かって歩き出す
私が先頭で歩いていると前から誰か走ってくる
「花澄ちゃーーーん!」
『あ!!及川さん!』
話そうとした途端にむぎゅっと及川さんに抱きしめられる
『へっ?!及川さん?』
ギュッと及川さんの胸に抱き締められているので周りもみえない
「「「「??!!」」」」
「会いたかったよ〜!試合中どこにいたの?!うちのマネージャーしてくれるって言ってたから楽しみにしてたのにベンチ見てもいないし烏野のコートみてもいないし今日は来てないのかと思っちゃったよ!」
「オイオイオイ!花澄に何してくれちゃってんの?!やんのかコラ?」
龍の声が聞こえて、とっても怒ってるのが分かったからもがいて抜け出そうとするけれどもビクともしない
「うちのマネージャーが困ってるんで、離してもらってもいいですか?」
大地の声がする
顔は見えないけれど、静かに怒ってる時の大地の声だ
「はいはい!いきなりごめんね〜!相変わらず可愛くってつい抱きしめちゃった!挨拶しにきただけだからそんなに怒んないで??」
パッと及川さんから解放されると大地に手を引かれる
龍や日向くん、山口君に月島君までもすごい顔をして及川さんを睨んでいた
「花澄ちゃん大丈夫だった?」
菅原さんに両肩を掴まれる
『はいっ!ちょっと苦しかったけど全然大丈夫です!』
守るようにしてみんなが私を取り囲む