第5章 vs大王様
ピー!と試合開始の合図の笛がなる
青城側のベンチからみんなの事を見守る
そしてやっぱり日向くんの様子がおかしい
大丈夫かな‥
ドキドキと見守っていると
日向くんのサーブの順番になる
ピー
次の瞬間
すごい音を立てて影山くんの後頭部に日向くんの打ったサーブが命中する
わわわっ!大丈夫かな影山くんっ
すごい顔で日向くんに近づいて行く影山くん
見守ることしかできないから余計にドキドキする
何を話しているか聞こえてこないけど
龍や月島くんが笑ってる‥そして影山くんが何か話してる
暫くすると日向くんの顔色が変わった事がこちらからでも分かった
うん!何だか大丈夫そうだ!良かった!
第一セットが終わり
みんなにタオルやドリンクを手渡す
「白石さん!ありがとうございます」とみんなが集まってくる
「はいはい群がらない〜」
岩泉さんだ
「烏野調子悪いみたいだね??」
『今はそうかもしれませんが、これからきっとやってくれますよ!』
グッと両手でポーズを作ると岩泉さんがふふっと笑う
「いーなーこんな可愛いマネに応援してもらえるなら頑張れるよなー」
ドリンクを受け取りながら歩いて行く
「第二セット始めます!」
いよいよ第二セットが始まる
どんどんと青城の生徒さん達が試合を見に集まってくる
少ししたところでついに日向くんと影山くんのすっごい速攻が決まる
つい飛び跳ねそうになるけれど青城側にいるので小さくガッツポーズする
そして烏野のベンチの方をみると嬉しそうな顔でガッツポーズしている菅原さんと目があう
すごいすごい!
ちゃんと青城相手にも通用してる!
これからもっともっと練習して、みんなともっと連携がとれたら烏野はどうなっていくんだろう?!
とってもとっても強くなれるんじゃないかと思うと顔が勝手に綻んでしまう
「あの‥すいません」
応援に必死になりすぎていて話しかけられているのにも気付かなかった私はつんつんと肩をつかれてやっと気付く
『わ!すみません!どうしました?』
「ちょっと突き指してしまいました‥」
『それは大変ですね!ちょっと冷やしましょうか!それからテーピングしますね!それでも腫れたりとっても痛かったら病院にいきましょう?』
青城の男の子と一緒に体育館の端へ行く