第5章 vs大王様
大地side
日向は大丈夫だろうか
昨日から様子がおかしかったが俺達が思っていた以上にヤバい状況かもしれない
どうしたもんかと考えながら歩いていると田中達がいない事に気がつく
誰にでも威嚇する田中の事だ、また他校の生徒に喧嘩売ってないといいが
周りを見渡すと案の定オラオラとした顔付きで青城の生徒にガンをとばしている田中を発見する
ほんっとにコイツらはもう‥
失礼しましたと言って帰ろうとした時だった
ツンツンの頭のやつが影山に声を掛ける
「烏野でどんな独裁政権敷いてんのか 楽しみにしてるわ」
影山がキレないか
スガと唾を飲み込んで見守る
「‥‥ああ。」
とだけ言って立ち去る影山
やるじゃないか
田中とスガがパシッと影山の背中を叩く
「そーいえば大地さん、花澄どこ行きました?さっきから見かけないんすけど?」
田中が周りをキョロキョロと見渡す
しまった
超がつくほどの方向音痴の花澄はよく試合会場でも迷子になり度々姿を消す
見つけたと思ったら必ず男に囲まれている
‥早く見つけないとな
探しに行こうとした時だった
体育館とは違う方向から月島と花澄が歩いてくる
『ごめんなさい〜!!気付いたらよくわからない場所にいて青城の人達が声を掛けてくれたんだけど、丁度月島君が見つけてくれたの!』
「良かったです。手を出される前に見つけられて」
なぜか俺の方を見ながら話す
月島‥もしかして花澄の事好きだったりするのか?
俺が花澄とよく一緒にいるから牽制しようとしてるのか?
結局月島の意図はわからないが
無事で良かった
そこから皆んなで体育館へ向かって挨拶する
『じゃあ行ってきます!潔子さんお願いします!』
「うん、こっちは任せてね?花澄ちゃんも頑張ってね」と清水が花澄に手を振る
「え??!行ってくるってなんすか?!どこ行くんだよ花澄!」と田中が騒ぎだす
『えっと‥烏野は潔子さんと私がいるので青城がマネージャーさんがいないとの事なので今日は私はあちらのお手伝いをしてきます!』
「ハァっ?!!そんなん聞いてないんすけど?!」
影山や月島までもが顔を顰めている
俺だって本心を言えば行かせたくない