第5章 vs大王様
影山君が走り去った後
誰かがスッと横に立った
「次ペアストレッチする時は僕の相手してくださいね?」
ニヤリと少し意地悪そうな顔で笑う月島君
『うん?私で良ければぜひ!でも下手くそだったみたいで影山君に呆れられちゃったかも‥』
少しシュンとして下を向くと月島くんが横でハッと笑う
「あれは仕方ないですよ。きっとだれでもああなりますって。」
『えっ?!月島君も‥?』
私がさらに項垂れるとハハハっと月島君がまた笑う
「僕も‥そうですね。白石先輩が下手くそって意味じゃないですよ?」
『じゃあどういう意味なの〜?』
見上げるとポンポンと頭を撫でられる
「またいつか教えてあげますよ?白石先輩?」
秘密にされると知りたくなる
『え〜今教えてくれないの?』
少し拗ねたように月島君を見上げる
まるで親子のような身長差だ
「もっと先輩との距離が近くなったら教えてあげますよ。」
ぐっと月島君に近づくと少し目を見開いて
また少し笑った 意外とよく笑うんだなと思った
「そういう近いじゃありません。ほんと面白い人ですね。」
『違うの?じゃあいつか教えてね?約束だよ?』
「ちゃんと教えてあげますから。その時は逃げないでくださいね?
そうだ、僕も花澄さんってよばせてもらいますね?」
さっきとは違ったなんだか少し大人な微笑みを浮かべて
私の返事も聞かずにそのまま月島君は行ってしまった
「花澄ちゃ〜ん!次は俺の相手してね?あれめちゃくちゃエロ‥「スガっ!行くぞ!花澄ごめんな?」
菅原さんが大地に引っ張られていく
なんだか下手くそって訳ではなかったのかな?
月島君も菅原さんだって誘ってくれたわけだし
次やる事があればもっと上手くできるように頑張ろう!
練習して影山くんにリベンジだな!と心の中でリベンジを誓う
明日の練習試合に向けて練習を開始する
それぞれが練習をこなしていく中で
日向君だけなんだか様子がおかしい
大丈夫かな‥なんだか心配だな
明日ちゃんと持ち直してくれるといいんだけど
帰り際、大地も菅原さんも同じ事を考えていたようで
3人でどうしようかと頭を悩ませながら帰った
どうか上手くいきますように!