第5章 vs大王様
及川さんがずっとニヤニヤしながらケーキを食べている
そんなに好きだったんだなぁと思うと可愛く思えてくる
ケーキを食べ終わる頃、及川さんにマネージャーをしてほしいと言われて思い出した
『そういえば青城はマネージャーさんいないんですよね?こないだ先生に聞いて、青城の先生にお願いしたんです!』
「え?!何をお願いしたの?!」
及川さんがびっくりした顔をしている
『練習試合の時だけでも青城のマネージャー業務手伝いますって!烏野は潔子さんもいるし、私がそちらに行っても大丈夫なので!だから火曜日宜しくお願いしますね?』
及川さんにそう伝えると
なぜか及川さんの顔が少し赤くなった
「いい子!かわいい!これ以上惚れさせないで?!」
『ほ‥ほれ?精一杯サポートするので宜しくお願いしますね?』
嬉しそうにブンブンと私の手をとって握手している
そんなにマネージャーが来ることを喜んでもらえるなんて嬉しいな!
私もがんばらなくちゃ!
「さ、じゃあそろそろ遅くなっちゃうし帰ろっか?」
『そうですね!帰りましょう!』
立ちあがろうとした時だった
「あっ!忘れてた!ちょっと待って‥」
何かを思い出したようにガサガサとカバンの中を探している
「あったあった!これ、見つけた時可愛いな〜と思って買ったんだけど良かったらあげる!」
リボンのついた小さな紙袋
『えっ!ありがとうございます!』
中を見てみると小さなバレーボールがついたキーホルダーだった
『わっ!可愛い!バレーボールだ!ありがとうございます!』
早速カバンにつけると及川さんのカバンにもそれが付いていることに気付いた
「おそろい!嫌だったかな?」
『とんでもないです!嬉しいです!』
「ならよかった!じゃあ帰ろっか!ケーキご馳走さま!ありがとうね!」
『いえいえ!お礼が出来てよかったです!』
帰りも2人でバレーボールの事やいろんな事を話しながら帰った
最初はお家まで送ってくれるって言ってくれたけど
申し訳ないし、お兄ちゃんが駅まで迎えにきてくれる事になったので最寄駅でバイバイする事になった
『今日はありがとうございました!では、また練習試合で!』
「こちらこそありがとう!またね!」
とっても楽しい一日だった