第5章 vs大王様
大地と別れて部屋へ入る
そういえば及川さんにメールしなくちゃ!
慌てて携帯を出すとタイミングよく電話が鳴る
『もっもしもし!』
急いで出たから噛んでしまった
「もしもーし!!花澄ちゃん??すぐに電話でてくれるじゃん?!もしかして及川さんからの連絡心待ちにしてくれてたの?!」
電話越しの彼は相変わらずテンションが高く笑ってしまう
『ふふっ‥こんばんは!ちょうど及川さんに連絡しようと思って携帯出したところだったんですよ』
「何かわいい!!俺に?!どうしたの??!」
『この間は本当に有難うございました!!及川さんの事すっかり忘れてて私‥青葉城西のセッターの方ですよね??前から試合とかみてすごいなって思ってました!!そんな方に看病して頂いて申し訳ないやらありがたいやら!!』
「えー花澄ちゃん俺のこと知っててくれたの?!光栄だね〜!看病の事は気にしないでね!俺が行きたくて行ったんだし!」
『お忙しいはずなのに本当に有難うございました!!おかげさまで元気になりました!そのお礼をしたいんですけど‥何がいいでしょうか?』
お礼って何がいいんだろう?
好きな食べ物とか知らないしなってずっと考えてたけど何も思い浮かばなくって本人に直接聞いてみる
「えっ!!いいの?!じゃあね〜‥今度の日曜日、うち練習試合なんだけどさ それ終わってから俺とデートしてくんない?」
『デート?ですか??』
「そうそう!買い物行きたくって着いてきてくれないかなーって!」
『お買い物!そんな事でいいんですか?!ぜひ着いていきます!』
お礼なのにお買い物について行くだけでいいのかな?と少し不安になる
「やったーー!言ったね?!約束だからね!じゃあまた日曜日にね!」
電話越しにとても嬉しそうな様子が伝わってきたのでホッとする
『はい!宜しくお願いします!では日曜日に練習試合終わる頃に会いましょう〜!』
良かった
これでやっとお礼ができる
そういえば何時に終わるか聞いてなかったな‥
まぁいっか!
夕方くらいに青城に迎えに行こう
明日の為にお出かけ用の白いワンピースを用意する
緊張するけど、及川さんとっても元気だし沢山話してくれるから大丈夫そう
及川さんの事を思い出して1人で顔が緩んでしまった