第5章 vs大王様
みんなでワイワイ肉まんを食べて
山口君と月島君もきて
これからこのメンバーみんなが仲間なんだなって思うと嬉しくて笑みがこぼれ落ちる
「なになに?花澄ちゃんめっちゃ笑顔じゃん!」
「そんなに肉まん美味しかったか?お腹なってたもんな!!」
『大地!!皆んなの前でそんなに大声で言わないで!!肉まんは‥とっても美味しかったけど!!』
皆んなが笑ってて嬉しくなる
ちょっと騒ぎすぎちゃってお店の人には怒られちゃったけど
そのあとは練習試合に向けて作戦会議をして
終わる頃には
すっかり外が暗くなっていた
みんなそれぞれ分かれて
私達も家へと向かって歩き出す
私の家がみえてきて
玄関の前について立ち止まる
「花澄も朝から色々頑張ってくれたみたいでありがとな!」
別れ際大地が私の頭を撫でる
『へっ?!きっ気付いてたの?!いっ‥いつから?』
取り乱す私におかまいなしに大地が笑いながら続ける
「いつも俺たちの為に一生懸命頑張ってくれて感謝してる!あと少し宜しくな!」
ありがとうって言ってもらえて嬉しい気持ちと
あと少しって言う言葉に胸がいっぱいになった
涙が溢れそうになるから慌てて大きな体に抱きつく
「!?おいっ?」
『少しでも役に立てたなら嬉しいっ!なんか‥三年生のみんなと過ごせる最後の一年なんだなって思ったら‥さ‥さみしくなっちゃって‥』
言葉に出すと余計に実感が湧いてポロポロと涙が溢れてくる
「最高の一年にしような?頼りにしてるぞ、烏野の最強マネージャー?」
今大地がどんな顔してるか分かるくらい優しく頭を撫でられる
『最強なんかじゃないけど、みんなのためにがんばる!』
抱きついたまま上を見上げる
「よしよし!それと、こんな事するのは好きな人だけにしなさいよ?」
抱きつかれなんかしたら男は‥と大地が口ごもる
『大地は好きな人だよ?』
大地の事はとっても大好き
もちろん烏野バレー部のメンバーもみんな大好き
「そういうのが男を誤解させるんだよ」
『??』
大地が頭を押さえている
「とにかく!!俺以外にはこんな事するなよ?じゃあまた部活でな?」
『うん!またね!』
大地に手を振って玄関に入る