第19章 インターハイ予選へ
月島side
受話器から聞こえてくる
可愛いおやすみなさいの声
僕がちょっと意地悪な事を言っただけで
照れちゃって可愛い人
「はぁ‥‥‥ほんと、会いたい」
まさかこんな時間に声を聞けるなんて思ってなかった
インターハイの事とか色々考えて寝付けなくて
花澄さんの事をぼんやりと考えながら
前一緒に撮った写真を眺めてて
もらったメールとか見返してたらうっかり電話をかけてしまったけど
電話がかかって来た時は本当にびっくりした
こんな時間に
他愛もない会話
まるでカップルみたいで
楽しかった
知らず知らずのうちに張り詰めていた気持ちが
少しだけ緩んだ気がした
「はー‥‥寝よ‥」
インターハイまであと少し
思うところは色々あるけれども
花澄さんの喜ぶ顔がみたい
あの大きな瞳をキラキラに輝かせて
僕のことを見て欲しい
もう一度パッと携帯を開くと2人で撮ったツーショット
不意打ちでもこの人はこんなにも可愛くて
その隣に並ぶ自分の緩んだ顔は見てられないけど
それでも
この写真は何回でも見返してしまう
そうして画面を見つめていると
花澄さんからのメールの通知
『月島くん、突然電話しちゃってごめんなさい!早く寝られるようにお気に入りの可愛い癒しの写真を送ります!おやすみなさい』
添付されていた写真を開くと
もふもふの子猫がたくさん集まって気持ちよさそうに眠っている画像だった
「僕にこれ送ってくる花澄さんが可愛くて癒しなんだけど」
高校生男子に送る写真じゃないでしょって思うけど
花澄さんらしくて口角が上がってしまう
可愛くて
優しくて
天然で
性格もなにもかも
ほんと
どうしようもないくらいに好きになってしまった
なんとかして振り向かせる為にも
大会でいいところを見せるしかない
その為には
寝不足になんてなっている場合じゃない
花澄さんにメールの返事を返して
目を閉じる
緩んでいた気持ちは
意外にも早く睡魔を連れて来て
次に気づいた時には外がすっかりと明るくなっていた