第19章 インターハイ予選へ
『ん‥‥』
枕元に置いてあった携帯電話に手を伸ばして画面を見ると
0時すぎ
とっても眠たいのに
インターハイの事を考えるとなんだかドキドキしてきちゃって
目を瞑ってもすぐには眠りにつけなかった
『インターハイまであとすこし‥‥か‥‥』
大地たちは三年生で
最後のインターハイ
日向くん達にとっては初めてで
いろんな考えがぐるぐると頭を巡る
夜更かしするのも良くないし
もう一度目を瞑ろうとした時だった
『えっ?!月島くん‥?』
一度だけなったコール音に画面を見ると月島くんの文字
『どうしたんだろ‥?』
掛け直そうか迷っていると携帯がもう一度小さくなって
今度はメールの受信を知らせた
「こんな時間にすみません。眠れないなと思って携帯を眺めてたら手が当たって電話してしまいました。起こしてなかったらいいんですけど。おやすみなさい。」
『月島くんも寝れないんだ‥』
それならいっかと思って
思い切って電話を掛け直してみる
「びっくりした‥‥電話‥起こしました?」
コール音がなる前に出た月島くんの声がひそひそと聞こえてくる
『ううん‥私も眠れなくって‥月島くんもなんだって思って電話しちゃった』
「そうですか」
『月島くんも、眠れない事あるんだね』
「そりゃありますよ」
『ふふっ‥そうだよね‥‥』
そっけない返事に聞こえるけど
会話している声はなんだか優しくて
受話器から響く低くて優しい声を聞いていたら
少し気が抜けて眠たくなってきた
少しの沈黙の後
深い溜息のあとに
ボソッと真剣な声が聞こえてきた
「はぁ‥‥‥‥会いたい‥」
『‥‥っ?!』
「会って、抱きしめて‥キスしたい」
『き‥きす‥‥』
「もちろんそれ以上の事も」
ふっと余裕そうに笑う顔が想像出来るような
さっきまでとは違う
少し甘さを含んだ声に
夢の中に入りつつあった意識を引き戻される
「寝る前に声聞けて良かったです‥花澄さんも夜更かししないように早く寝てくださいね?」
『は‥はいっ‥‥』
「お休みなさい」
『おやすみ‥なさい‥』