第15章 *烏野高校体育祭
月島side
鍛えられた上半身に長い羽織
はちまきがよく似合う主将はまさに応援団長そのものだった
そんな主将と楽しそうに話している花澄さんに近付いていく
『わぁ〜!月島くんもすっごい似合ってるね!なんだかとっても新鮮っ!写真撮りたい!』
わくわくと僕を見上げてくるその姿が眩しすぎて思わず目を逸らしそうになる
「写真撮りたいのはこっちなんだけど‥」
『‥?』
こんなん大勢の生徒の前でみせていいもんじゃないよね?
羽織の下から覗く透き通りそうな白い肌と
さらしに収まりきらない大きな胸が今にも溢れ出そうだし
ちらりと見えるウエスト
「刺激的すぎる‥」
『月島くん?顔赤くなってきたけど大丈夫‥?』
「大丈夫です‥それより花澄さん先生に呼ばれてませんか?」
『えっ?!ほんと?!なんだろ‥行ってくるね!』
くるりと振り返って応援団を取り纏める体育の先生の元へと走っていく
その瞬間に羽織がふわりとはためいて
白い肌に浮かぶ複数の痕がみえた
「‥一体誰に手を付けられたのか」
「ツッキー?どうしたの?大丈夫?」
「‥」
今日一目見た時からおかしいと思ってた
纏う色気が違う
明らかに
何かあったはずだ
「ツッキー?」
何やら先生と話ししている後ろ姿をじっと見つめて
ふつふつと湧き上がってくる嫉妬心に心臓の音が煩くなりはじめる
「ツッキー!始まるよっ!」
「あ‥?あぁ‥分かった」
心配そうに僕をみる山口
もやもやと色々考え始めるけれど
運動場には大きな太鼓の音が鳴り響いて
応援団の掛け声で位置に着く
もともと入るつもりなんてなかった応援団
それでも踊りはもう頭に入っているからそこそこに練習をこなしていく
『はぁっ‥やっぱり激しいですねっ‥息が上がっちゃいます‥』
「でもすごいじゃないか!途中参加でまさかここまで仕上げてくるとは先生もびっくりしたよ!本当にお前は努力の人間だな」
全部の通し練習を終えて
はぁはぁと肩を上下させながらもキラキラとした笑顔で先生と話している花澄さん
ほんとにどこまでも眩しい人