第15章 *烏野高校体育祭
影山くん
大地と過ごした土曜日
熱のある及川さんと過ごした日曜日
思い出すと身体が熱くなってしまうけど
勉強に部活
体育祭の準備
応援団の踊りの練習
日々はめまぐるしく過ぎていった
「今日の放課後は衣装着て、本番同様全体で通します!」
体育祭を数日後に控えた今日から
全ての部活動が体育祭の準備の為にお休みとなった
『やっぱり衣装本格的ですごいねっ‥なんか緊張しちゃうな‥』
「ほんとーにここだけよく育ったねぇ‥さらしで抑えきれないよ〜!」
家庭科部の同級生が
サイズ確認や本番に近い形で練習を行う為更衣室で衣装を着せてくれていた
「今年の応援団はカメラ小僧がすごいことになりそうねっ‥」
『ぅっ‥』
落ちてこないようにギュッとキツくさらしを巻いてもらいながら少し苦しくてよろけそうになる
『ありがとうっ‥自分で出来たら良いんだけど‥下手くそでごめんね』
「何言ってのよ〜いつも花澄ちゃんにはお世話になってるからこれくらい私達に手伝わせてよね!」
さらしを巻き終えると袴を身につけて
裾がつきそうなほど長い羽織を羽織る
仕上げに頭に長いはちまきを巻いてもらって
白い手袋をつける
「みんな準備出来たかー?着替えれた人から運動場集合なー!」
扉の外から大地の声が聞こえて着替えを終えた人達がぞろぞろと運動場へと歩いて行く
「花澄さんっ!やっぱりすっっっげーー可愛いっ!ですっ!」
『わぁっ!日向くんもとっても似合ってるね!影山くんも硬派な感じでいいね〜!』
「っ‥」
元気な日向くんによく似合う応援団の衣装
その後ろにいた影山くんに手を振ると固まってしまった
「おー!似合うとは思ってたけど似合いすぎて怖いくらいだな!」
『大地の方が似合いすぎだよっ!プロの人みたい!かっこいい!』
「そうか‥?花澄に褒めてもらえるのは嬉しいな」
照れたように少し頭を掻く大地はまさに応援団長って感じでとっても似合っていた
「当日は他校の生徒や卒業生もくるんですよね‥花澄さんに変なヤツが近づかないといいけど」
気怠そうに現れたのは月島くんだった