第13章 *それぞれの初めて
『んっ‥だい‥ち‥っ』
目を閉じててもいいって言ったけど
目を閉じてるとなんだか身体に触れている全てをより鮮明に感じ取ってドキドキしてしまう
背中に当たる壁は少しひんやりとしているのに
どんどんと近づいてきて重なった唇
絡められる舌
密着して胸の先に触れる大地の厚い胸板
お腹に感じる固い熱
全てが熱くて
頭がすぐに真っ白になって何も考えられなくなってくる
「昨日の事‥思い出せるか?」
『きのうのっ‥こ‥とっ‥』
大地とのキスと
身体に浴びるシャワーで体温が上昇して
息を切らしながらこたえる
「花澄のここ‥俺が欲しいって求めてきてた」
『っ!だ‥いちっ‥』
顔を赤くした大地が
私の片脚を持ち上げて
さっきまでお腹にあたっていた熱を
秘密の入り口にぴったりとあてがった
「触るだけじゃなくて‥俺が欲しいって言って‥」
『まっ‥まって‥っ!』
大地が腰をゆっくりと動かして
熱を持った大地のモノが私の中に入ってくる
『〜っ!』
お風呂場で温まった身体
直に感じる大地の熱はどうしようもないくらいに熱くて
溶けてしまいそうなほどに気持ちがいい
片手で私の太ももを持ったまま
もう片方の手が腰に添えられて
ぐいっと引き寄せられる
大地の身体が
熱が
おかしくなるほどの快楽が
昨夜の記憶を手繰り寄せる
「っ‥顔‥また赤くなった‥やっと昨日の事思い出したか?」
余裕のなさそうに優しく笑う大地の笑顔に
いたいくらい心臓がドキドキと騒ぎ出す
『お‥おもいだして‥ないっ‥』
思わずふいっと顔を逸らしてしまうけれどもすぐに唇が重ねられる
人生で初めて
影山君と大地としたこの甘い行為が
どういう行為なのかもよく分からないまま
2人の真剣な顔に断ることも出来ずに
人生で感じたことのないほどの気持ちよさに流されていく
『ねっ‥大地っ‥恥ずかしいっ‥』
「恥ずかしいだけか?」
小さい頃から知っている大地なのに
今私の目の前にいる大地が違う人に見えるくらい大人っぽくて
『心臓とまっちゃいそ‥っ』