第4章 最強の味方と新たな仲間
夕に家まで送ってもらえて助かった
頭がふわふわとまわり一人では歩くのも大変だったけど
ずっと手を繋いでいてくれたおかげでちゃんと帰ってこれた
お兄ちゃんのお友達の弟さんが夕ご飯とか色々買ってきてくれるらしい
申し訳ないな‥元気になったらちゃんとお礼しなくっちゃ
ぶるりと体が震える
やばいやばい
熱が出ちゃいそう
慌ててふらつく足取りでパジャマに着替えてリビングのソファに横になる
ポーン‥ピンポーン‥ピンポーンピンポーン
はっ!
うとうとしちゃってた!
お友達さんがきてくれたんだ
マスクをつけて玄関のドアを開ける
『すみませんっ!!初めましてなのに、、有難うございます!!』
ぺこっと頭を下げるとぐらっと地面がまわる
「うぉっ!大丈夫?!軽っ!!てかやわらかっ!!」
爽やかな見た目の彼はヒョイっと私を支えて持ち上げる
『へっ?!お‥重いです!!すみません!!』
細く見えるのに私を軽々と持ち上げてソファまで運んでくれる
「花澄ちゃん、噂には聞いてたけどすっっっげー可愛いね!俺及川徹!!青葉城西高校の三年生だよ!!及川さんでも徹さんでも徹くんでも何なら呼び捨てでも!!」
及川さんと名乗る彼がペラペラと話し出す
『はっはじめまして!!白石花澄です!烏野高校2年生してます!』
「知ってるよ〜!!バレー部のマネちゃんでしょ??うちの高校でも噂になってるよ〜!!」
噂‥私何かしちゃったのかな?!
他校にまで知れ渡る大失態をした記憶がないのだけれど‥
考え込んでいると及川さんがおでこをピタッとくっつけてくる
いきなり縮まる距離にどきっとする
「熱、少しありそうだね!飲み物とかゼリーとかたくさん持ってきたけど食べる?」
「あの‥そんなにおっきな目で見つめられると照れちゃうんですけど」
ぼーっとして及川さんの顔を見つめてしまっていた事に気付く
『すっすみません!ゼリー食べたいです。。』
「了解っ♪」
ガサゴソと持ってきてくれた袋の中からゼリーを取り出して
「ハイ、あーん?」
私に食べさせようとしてくれる
『だ‥大丈夫です!!私自分で食べられます!!』
立ちあがろうとすると及川さんに止められる