第1章 プロローグ 入学式
友達に大きく手を振っていると少し離れたところで男の子達がこちらをみて何かわいわいと話している
「連絡先聞きに行こうよ!!」
「まさかあの白石花澄が烏野高校だったなんてな!!ラッキーだな!!」
「中学の頃から可愛いって有名だったもんな〜!!同じクラスなんて夢みたいだ!!」
少しずつこちらに近づいてきているが何を話しているかはよく聞き取れない
「あのっ!!!白石さん!!!俺、同じクラスなんだけど良かったら明日から仲良くしたいからさ連絡先教えてくれない??」
「俺も教えて欲しい!!」
「俺も!!隣のクラスだけど良かったら!!!」
と数人の男の子達が声をかけてくる
それをみた他の男の子達も
「お前らだけずるい!!俺も教えてくれない?」
とわらわらと集まってきてしまった
お友達がちゃんと出来るか心配だったからこんなにもたくさんの人達がお友達になりたいって言ってくれてとってもうれしかった
クラスメイトの女子達もたくさん話しかけてくれて
殆どの女の子達とも連絡先の交換をしていたので私は携帯をとりだした
『わ〜!たくさんお友達ができて嬉しい!!えと、、どうしよう??画面見せたらいいのかな??』と自分の携帯を差し出す
「え!!!いいの?!!ありがとう〜!!!」
ラッキー!!!と言いながらみんなが私のアドレスをみに集まって来る
もともとチビな私は背の高い男の子達が急にワラワラとやってきて囲まれて倒れそうになる
その時、私の腕を誰かがガシっと掴んだ
「花澄!!大丈夫か?!」
『大地!!待ってたよ〜!ありがとう!!』
待っていた大地が現れて私はニコッと大地にお礼をいう
すると大地が ハァ〜。。っと溜め息をつき
「やっぱりな、、もっと早く迎えにくるべきだった。。」
と何かぼそっと呟いた
『?』
私は聞き取れず顔をみつめていると
「花澄がお世話になりました!ちょっと疲れてるみたいなんで失礼しますね!!」
ペコっと頭を下げて大きな声でそう告げると私の手をひいてズカズカと歩き出した
『ありがとう〜!!みんながお友達になりたいって言ってくれてね!でもみんな一気に集まってくるからびっくりしちゃった!』
何も言わずに先をいく大地に首を傾げる