第11章 *合宿 ネコとの出会い
みんなも待ってるし
のぼせないように今日は早めにお風呂から上がる
『やっぱり‥当たり前だけど影山君の体操服も大きいな‥』
影山君が貸してくれた体操服も私にはとても大きくて
相変わらずワンピースのようになってしまう
『お待たせしましたー!お風呂1番最初にありがとうございます!』
広間に戻ってぺこりと頭を下げる
「ああーっ?!体操服っ‥いつの間にっ‥今日こそ俺のやつ着てもらおうと思ってたのにー!!!」
夕が駆け寄ってきて私の前で寝転んでお布団の上でジタバタと暴れている
『えっ?夕もかしてくれようとしてたの‥?みんな優しいね‥ありがとう』
お布団の上にしゃがみ込んで夕の顔を覗き込む
「っ?!!」
「ノヤっさんが気絶した!!!花澄の風呂上がりには誰も勝てん!!」
「おいお前ら!騒ぎすぎだ!!次2年が風呂入ってきていいから行ってきなさい!」
大地が夕と龍の手を引っ張って起こしてあげている
「その前に!!恒例のくじ引きっすよ大地さん!!」
「またやるのか‥でも同じやつが隣はズルイしな‥」
また今夜もみんなで一斉にくじを引く
「「「何番だっ?!!」」」
『えっ‥あっ‥と‥10番‥』
「「っしゃ!!」」
影山君と日向君が同時に立ち上がってガッツポーズをする
「は?!影山2回目とかずるくねーっすか?!大地さん!!やり直しはっ?!」
「確かにズルイ‥けど公平にくじ引きしたしな‥明後日は音駒戦だし早く寝るぞ!」
「そんなぁ〜」
へなへなと龍がへたり込む
なんでみんなこんなに私の隣を喜んでくれるんだろう?
分からないけど‥やっぱりみんなでワイワイとするのは楽しいな‥
9番と11番のくじを引いた影山君と日向君が私の横に布団を敷く
「日向‥お前ぜってぇ花澄さんに手だすんじゃねぇぞ?」
「影山こそっ!絶対むっつりすけべだろ?!手だすなよ!」
「なんだとっ‥」
「おーいお前らっ!何また喧嘩してんだ!次一年が風呂だぞー!」
龍が戻ってきて叫ぶと
2人ともすくっと立ち上がって競うようにお風呂場へと走っていってしまった