第11章 *合宿 ネコとの出会い
突然の大地の言葉に
また顔に熱が集まる
この好き‥は
意味が違うのが今なら分かる
影山君や菅原さんが伝えてくれたのと同じ‥
好きの方だ
まさか大地もそんな言葉を伝えてくれると思ってなくて心臓の鼓動だけが速くなってうまく言葉がでてこない
『大地っ‥あの‥ありがとう』
今は大地になんて伝えたらいいかが分からない
ドキドキとうるさい心臓の音で周りの音も聞こえなくなってくる
「俺‥もう周りに遠慮しない!花澄は俺のものにする‥だから今まで通り宜しくな?それでいつか俺の事好きになったらさ‥付き合ってください!」
ニカッと笑ういつもの大地に心臓がまた大きく跳ねる
『はっ‥はいっ!!』
大地の真っ直ぐな気持ちが伝わってきて思わず椅子から立ち上がってぺこっと頭を下げる
「相手が誰だろうと知らないからな!」
吹っ切れたように笑う大地が私の頭をいつものようにくしゃっと撫でる
「白石さん大丈夫ですか?」
コンコンとノックの音が聞こえて食堂から出ると
電話を終えた武田先生だった
『武田先生っ!さっきはすみませんでした‥色々ありがとうございました!!』
「元気になって良かったです!でもまだ少し顔が赤いですね?」
少し首を傾げた武田先生に顔を覗き込まれてどきっとする
『あっ‥あのっ!!これは‥ドキドキのやつでっ‥しんどいやつじゃゃありませんっ‥』
大地が横で口元を抑えて笑っているのが目に入る
「そうですか?安心しました!そろそろ消灯の時間ですし部屋に戻りましょうか」
武田先生と一緒に広間へ戻ると一斉にみんなが駆け寄ってくる
「遅かったな〜!!!のぼせたって聞いたけど大丈夫かっ?!」
『みんな心配かけてごめんなさいっ!うとうとしてたらお風呂の中でも寝ちゃってたみたい‥』
「あぶね〜!!次からお風呂も一緒に‥」
「西谷‥」
「冗談ですよ!!大地さんの顔がこえー!!」
「もう大丈夫なんだな?」
ホッとした顔をして東峰さんがやってくる
『はいっ!大丈夫です!』
「良かった〜!それより髪まだ濡れてるんじゃないか?」