第11章 *合宿 ネコとの出会い
「そんなんはいいの!俺にもたれかかっていいから少しゆっくりしなさい」
大地が持ってきてくれた冷たいペットボトルで首の後ろを冷やしてくれる
『ありがとっ‥大地の手、冷たくて気持ちいいね』
大地の大きな手を握って顔にあてると次は大地の顔が赤くなる
「そ‥そうかっ?」
『うん‥きもちいい‥』
肩に頭を預けて少し目を閉じる
安心する大地の香り
「俺‥こんな状況なのに武田先生にまで嫉妬してたわ‥」
『しっと‥?』
「花澄の事心配してたはずなのに‥武田先生にもたれかかって目を閉じる花澄の姿みたらモヤっとした‥」
『なんでだろ‥?でも心配してきてくれたんだね‥ありがとう』
とくん‥とくんと大地の心臓の音が聞こえる
「音駒のやつらにもみせたくないって俺なかなか重症みたいだわ」
いつもはハキハキと喋る大地の声が少し元気がない気がして手をぎゅっと握る
『大地がなんで元気がないかわからないけど‥元気が出るように私のパワーあげるね?』
「ふ‥ははっ!ありがとな!!元気100倍だわ」
どんな顔をしているかは分からないけど
いつもの明るい笑い声が聞こえて少しホッとする
『なんだか私も元気になってきた‥大地はアイスもう食べた?』
「それは良かった!スガと旭は食ってたけど、俺はまだだから一緒に行くか?」
ペットボトルを置いて私の頭を優しく撫でてくれる
さっきまでは全身が熱くてぼーっとしていた頭も
体を冷やしてゆっくりしていたら随分回復してきたみたい
『うんっ!行く!』
立ちあがろうとする私の体を支えて大地が一緒に歩いてくれる
食堂について2人分のアイスを冷凍庫から出してそれぞれ口に運ぶ
『ん〜っ!美味しいね!チョコのソフトクリーム大好きっ♡』
「‥2人で食べて正解だったな」
眉間に皺を寄せる大地
『えっ?!どうして?!』
「チョコ‥ついてる」
そう言うと大地の顔がどんどんと近づいてきて
唇の横についているチョコをペロっと舐める
『はわっ?!大地っ‥?!』
「昔からソフトクリームの食べ方妙にエロいんだよな‥」