第11章 *合宿 ネコとの出会い
まだドキドキが収まらない身体はなんだか熱を持っている
少し外に出て落ち着かなきゃっ‥
『私‥そういえば烏養さんに相談しないといけない事があったんだった‥!お風呂の順番までちょっと行ってくるね!』
「え〜?花澄いっちまうのかよ〜!早く帰ってこいよ!」
『ありがとっ!龍もお風呂行ってらっしゃい!』
広間から出て烏養さんを探しに行くと玄関の前でしゃがんで煙草を咥えていた
『烏養さん!今大丈夫ですか?少し相談したい事があるんですけど‥』
「ん‥?白石か?全然大丈夫だぞ」
練習メニューや色々話しをしてお礼を言って広間に戻ろうとした時に烏養さんに呼び止められる
「こんな事聞くのなんだが‥彼氏出来たのか?いないって部員の奴ら言ってたけど」
『彼氏ですか?出来てないですけど‥どうされましたか??』
質問の意図が分からずに首を傾げる
「そうか‥最近なんか雰囲気変わったっつーか‥いや‥何でもない!忘れてくれ!」
『もしかして‥っ身長伸びましたかっ?!』
少し嬉しくなって聞き返すけれど笑って返されてしまう
「いやっ‥そーゆうんじゃないんだよな〜」
『う〜ん‥?』
「多分近くで白石の事みてる奴らならきっと思ってんだろうな‥もし手出されたり困った事があれば俺に言えよ?」
煙草を口に咥えたまま私の頭をくしゃっと撫でて
初めてみる優しい顔で笑う
『ありがとうございますっ!私も何かあれば言ってくださいっ!烏養さんのお役に立てるようにサポート精一杯がんばりますっ!』
「ふはっ‥!白石のそんなとこも人を魅了すんだろな〜!周りからそれだけ好かれてんのもわかる気がするわ!」
『烏養さんの方がとっても素敵ですよ!私達烏野のコーチになってくださって有難うございます!』
烏養さんを見上げて笑うと何故か烏養さんの顔が少し赤くなっている
「‥こうやってバレー部のみならず男も女もオトしていくんだな‥」
『えっ‥?なんて言いましたか?』
聞き取れずに聞き返す
「なんでもねーよ!明日からも大変だから早く風呂入って寝ろよ!」
ぽんぽんと私の頭を撫でて烏養さんが立ち上がる