第11章 *合宿 ネコとの出会い
澤村side
1年にアイスの事を伝えに行ったまま中々帰ってこない花澄が心配になって様子を見に行こうと扉の前まで歩いて行くと
突然扉が開いて花澄が飛び込んでくる
その顔は赤く染まっていて何か様子もおかしい‥気がする
風呂場からここまで走っただけでこんなに赤くならんだろ‥
昨日も確か同じような顔してた気がするし
なんだか嫌な胸騒ぎがして花澄の顔を覗き込む
「そんなに息きらしてどうした‥?顔も真っ赤にして‥」
一瞬花澄の目が泳いだのを見逃さなかった
昔から嘘をつくのが苦手な花澄はすぐに目が泳ぐからバレバレなんだよな‥
『えっ?!あのっ‥なんでもないっ‥よ!!大地はどこか行こうとしてたの?』
大きな目が自然と上目遣いで俺を見つめて来るからドキッとする
なんか最近妙に色気が増したっていうか‥
今までもすっげぇ可愛かったけど‥それに色気が加わったつーか‥
菅原のとこに泊まりに行ってからなんだよな‥
『大地‥?大丈夫?疲れた?』
相変わらず距離感の近い花澄が心配そうに俺の顔を覗き込む
「花澄の帰りが遅いから見に行こうかと思ってさ!」
ここが合宿所じゃなかったらすぐにでも襲ってしまいたいくらい俺は花澄に触れたくて仕方がない
『心配かけちゃってごめんねっ‥』
そうやって言いながらも顔は赤いままで目をちらちらと逸らしているから怪しすぎるよな
「お風呂お先にいただきましたっ!!」
日向がバーン!と扉を開けて入ってくるとそのまま花澄のもとに駆け寄ってくる
「さっきは俺っ‥月島しかいないと思って裸で飛び出してスイマセンデシタ!!」
『へっ?!あ‥うん!!いやっ‥その‥私の方こそっ‥ごめんなさいっ‥』
顔を真っ赤にしてぺこりと日向に頭を下げる
その後ろから月島が帰ってくるとまたパッと顔が更に赤くなって月島から目を逸らす花澄
日向は裸見ちゃっただけなんだろうが‥月島とは何か様子がおかしい気がするな‥
合宿が終わったら問い詰めたい事が色々ありすぎて
俺は冷静で居られるだろうか‥?