第11章 *合宿 ネコとの出会い
筋肉がついた逞しい身体
濡れた髪の毛からはぽつりぽつりと水が滴り落ちてくる
いつもコートでみる月島君とは違う姿に心臓がとくりと跳ねる
眼鏡を外した月島君の顔が目の前にある
今にも唇が触れてしまいそうなくらいだった
「‥そんな顔されるとキスしたくなっちゃいますよ?」
恥ずかしくてギュッと目を瞑ると耳元に月島君の体温を感じてビクッと目を開ける
『キスっ‥んっ‥』
私が喋ろうとするよりも前に月島君の顔がさらに近付いてきて
ちゅっと唇に触れる
『〜っ?!』
「ふっ‥もっと赤くなった‥」
私より一つ歳下のはずなのに
にやりと笑う月島君はとっても大人っぽい
『じゃあっ‥私待ってるね‥!!』
これ以上赤くなった顔を見られないように急いで振り返って脱衣所から出ようとすると両腕をついてドアと月島君の間に閉じ込められる
「今日は隣で寝られませんけど‥僕以外にこの身体触らせないで下さいね?」
『んっ‥月島君っ‥?みんな上がって来ちゃうよっ‥?』
気付いたら月島君に抱きしめられている
お風呂上がりの熱い身体
素肌が触れてなんだかドキドキするっ‥
「返事は‥?」
私を抱きしめたまま少し屈んで耳元で喋るから身体がぴくんと反応してしまう
『はっ‥はいっ‥気をつけますっ‥』
「約束ですよ‥」
『〜っ‥』
耳元で聞こえてくる低い声にまた身体が跳ねて
思わず月島君にしがみつく
「はぁっ‥可愛すぎるのも考えものですね‥」
濡れた髪を掻き上げる仕草がなんだかとっても大人っぽくって心臓のドキドキが収まらない
「つきしまー!!!もうあがんのかー?!って‥花澄さんっ?!」
お風呂場から勢いよく何も身につけていない日向君がでてきて慌てて後ろを向く
『日向くんっ?!ご‥ごごごごめんなさいっ!!何もみてないからねっ!アイス食べてねっ!』
「えっ?!アイスっ?!花澄さんっ?!」
バタン!と脱衣所の扉を閉めて広間へと戻る
『きゃっ?!大地っ?!』
「そんなに息きらしてどうした‥?顔も真っ赤にして‥」