第11章 *合宿 ネコとの出会い
「月島と影山だけずりーからな!!ほいっ!くじ引きすんべ!」
みんなで一斉にくじを引く
「花澄!!何番だ?!」
私の周りにみんなが集まってきてくじの番号を覗く
『えっと‥8番‥かな?』
「8番っ?!!くっそー!!!また遠い!!7番と9番誰だっ?!」
龍が周りをキョロキョロと振り返ると2人が手を挙げる
「っしゃぁぁあー!!!俺9番!!!」
「俺ななばーん!ラッキーセブンだべ?」
「ノヤっさんっ‥!!羨ましいっ‥もう1人は‥スガさんっ‥俺の楽しみがっ‥」
龍が膝から崩れ落ちる
『えっ‥?龍泣いてるのっ?!どうしたの‥?!どこか痛い?』
「っ‥!そんな可愛い顔で俺をみないでくれっ‥」
「さっ!布団布団〜!」
『ええっ‥?!大丈夫なのかな‥』
龍の事をみんな気にせずに布団を運んでいく
「大丈夫大丈夫!いつものやつでしょ!」
よいしょっと隣に菅原さんがやってくる
「夜怖かったら手繋いでやるからな!」
反対側に夕がやってきて得意げに笑う
『ありがとっ‥怖い夢みちゃったらお願いするかもっ‥!』
「えっ?!お‥おう!!」
夕が顔を赤くして頭を掻く
『じゃあ私お布団とってくるね!』
今日もまたお布団を持ってきてもらうのは申し訳なくて押し入れからお布団を引っ張り出す
『よいしょっ‥と‥?!わぁっ!!!』
思っていたよりも重たくって落ちてきたお布団の下敷きになる
「っ?!花澄ちゃん大丈夫か?」
『旭さんっ‥ごめんなさいっ‥!』
布団に埋もれた私を心配そうに東峰さんが引っ張り出してくれる
「あーうんっ‥大丈夫だけど‥その‥名前‥」
『名前‥ですか?』
「あ‥旭って‥」
『あっ‥ごめんなさいっ!!みんなが旭さんって呼ぶからついつられちゃいました‥』
ぺこりと謝るとワタワタと東峰さんが取り乱しはじめる
「いやっ‥謝んないでっ‥!全然‥旭で大丈夫だからっ‥むしろそっちの方が嬉しいってか‥」
「なーにデカイ図体してモジモジ照れてんの!つーかなんで俺だけスガさんなわけ?!旭まで‥俺だって名前で呼んでほしいのに!」