第11章 *合宿 ネコとの出会い
「それで‥本当に無事だったんですか‥?」
体育館へ向かって歩いていると隣に月島君が並んで歩き出す
『うんっ!なんにもなかったよ!お友達はできたけど!』
「そうだっ!!ナンパっ!」
後ろから日向君もやってきて大声を出す
「「「ナンパ?!」」」
突然周りに皆んなが集まってきてあっという間に囲まれる
『えっ!?‥いい人達だったよ‥?』
皆の顔がなぜか怖くて縮こまる
「花澄ちゃん!!またみんなで怖い顔して囲んで!離れなさい!」
体育館の前へ着くと潔子さんが来てくれていた
「だって潔子さんっ‥花澄がまた悪い男に‥!」
龍が潔子さんに近付いていくけれどもサッと避けられている
「また‥本当に花澄ちゃんはもう私の側に置いておこうかしら」
潔子さんに抱きしめられてドキッとする
「清水には敵わないんだよな〜!さぁ!練習始めんぞー!!」
『潔子さんっ‥いつもありがとうございます!』
「いえいえ‥私花澄ちゃんの事大好きだから」
潔子さんの眩しい笑顔に胸がキュンとする
それからは体育館でのマネージャー業務を潔子さんにお任せして
私はまた食堂へと戻って昼食を作りにいく
皆朝からとっても頑張ってるし、私も頑張らなくっちゃ!!
昨日の夜は武田先生にも手伝ってもらったけど
今は烏養さんと体育館にいるからお昼は私1人で作る事になっていた
たくさんのご飯を炊いて、野菜たっぷりのポトフを作る
生姜焼きをつくって
ブロッコリーのサラダ
最後にフルーツの皮剥きをして皆んなが帰ってくるのを待つ
『なんとか間に合った‥!!』
全ての用意を終えると皆んなのワイワイとした声が聞こえてくる
エプロンをつけたままみんなを出迎える為に食堂をでる
『おかえりなさいっ!もうご飯できてるよ〜!』
「っ‥新婚生活気分‥ご馳走様です‥」
「おかえりなさい頂きました‥」
『ごちそうさまっ?頂きました‥?!』
遠い目をする夕と龍をみんなスルーして食堂へと入ってくる
「これ1人で作ったのか!サンキューな!」
『おかえりなさい、大地!』