第4章 最強の味方と新たな仲間
汚れたジャージは後で洗おうと脱ぎ捨てて洗い場に置いて手を洗う
水を持って日向くんの方へ走っていく
「せっ、、せんぱい!!!服汚してしまって!!色々本当にスミマセン!!!!」
青い顔をさらに真っ青にして日向くんが謝る
ふわふわしたオレンジ色の髪をまた優しく撫でながら話しかける
『気にしないで〜!服は洗ったらいいだけだし!お水飲んでとりあえず落ち着こっか!! それにしても日向くんはすごいね!!とっっってもかっこよかったよ!』
ニコッとして水を渡すと
さっきまで真っ青だった日向くんの顔がみるみる赤くなっていく
『土曜日の試合楽しみにしてるね!』
「!!ハイ!!!」
元気な返事に少しホッとする
『なんかでもあれだね、先輩って呼ばれるのなんだか慣れないね!照れくさいって言うか、、、』
「じゃあ、、花澄さんで!!」
『うんっ!そっちの方がいいかも!!』
ワンちゃんを撫でるみたいに日向くんってなんだかワシャワシャしたくなるな
両手で頭を撫でてから手を振る
『じゃあね!!土曜日楽しみにしてるねっ!』
日向くんに手を振ってジャージを洗いに行こうとすると
龍と菅原さんが仁王立ちをして私の行く手を阻む
『??』
2人を見上げると
すごい勢いで頭を2人に撫でられる
『わっ?!どうしたんですか?!』
ひとつに結んでいた髪が乱れる
「ちょーっと日向に触りすぎじゃないです?花澄さん??」
少し拗ねたような顔で菅原さんが話す
「そうだそうだ!!俺でも撫でてもらった事ないのに?!」
あぁ?とオラオラしている龍
『なんだか日向くんって撫でたくなるから!』
理由にもならない理由をつけると2人がため息をつく
「いーなー!日向!!うらやましー!!」
『え〜??撫でられたいんですか??龍も??じゃあしゃがんでください??』
撫でられるの好きなのかな?
2人がパッとしゃがむ
いつもは背が高くてみえない2人の頭がみえる
ぴょんぴょんと跳ねている薄いグレーの柔らかい髪をよしよしと撫でる
「!!!」
龍は触り心地のいい坊主頭をわしゃわしゃとなでる
「っ!!」
撫でてもらいたいって子供みたいで可愛いな
思わず微笑みながらまたねと手を振った